« DJのTシャツ姿 その2 | メイン | 満員御礼! »

2008年6月17日 (火)

第15話  by 斉藤ふみ

ふみ江はビルとビルの間を飛びながら、手にはしっかりとあの紙を握りしめていた。

「そう、これさえあれば、すべては解決する。」

ふみ江はこのことが解決したら、祖父が住む山へ帰ろうと思っていた。いくら都会派とはいえ、この町は発展しすぎてしまった。ビルはどんどんとその高さを増し、鳥もふみ江の下を行くほどだ。この高さのビルを飛び越えて行くのも簡単では無くなっていた。

夕焼けに染められながら、ふみ江が帰路を急いでいると携帯がなった。

「もしもし。」

「・・・はふぅ。はふぅ。」

「もしもし?」

「ぶふう、ぶふう。」

「もう、なによ荒い息で。落ち着いてから電話してよ・・・・・お 兄ちゃんね?」

「ごっつあんです・・・ぶふうすっ。」

そう。電話は、稽古を終えたばかりの兄、昼青龍だった。
兄は生まれた時から大柄で、生後三ヶ月でお肉を食べるという胃腸 の丈夫さで皆の度肝を抜き、そのまま食の勢いは留まることを知らず、十歳で 百キロをこえた。父はそれでも忍法を教え続けたが、ある日昼青龍 は突然相撲取りになことを宣言したのだ。

物陰に隠れても、必ず身体の半分がはみ出し、すいとんの術を使い たくて水に潜っても浮いてくる。建物の間はもちろん、跳び箱3段 も飛び越えられない。

そんな兄は、特別待遇で、都会派忍者で初めて力士になることを許 されたのだ。

「お前、あの子は見つかったのか?」

「まだよ。でも大体の予想はついてきた。お兄ちゃんが突き飛ばし た、あの子ね。」

「あの身のこなし。あの子は絶対に忍者だった。」

「がんばって探してるわ。その子がもしも違う流派の忍者なら・・・」

「ぶふうっっっっ。ぶふうっっっ。」

「お兄ちゃん、興奮しないでよ。もう、すぐ息があがるんだから。とにかく、もう少し待って。お兄ちゃんはしっかりと稽古に励んでね。」

兄、昼青龍との電話を切ったあと、月が浮かんだ濃紺の空を見上げ ながら、ふみ江はある人の顔を思い浮かべていた。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.bbiq.jp/t/trackback/395410/18146586

第15話  by 斉藤ふみを参照しているブログ:

コメント

時効は成立してなかったんだ 次回が楽しみじゃ 何ヶ月後?

間が長すぎて話忘れてたました(:_;)更新早めにお願いします!

フミさんこんにちは。昨日は誕生日でしたね。おめでとうございます。時間が有るときは必ずフミさんが出てる番組を聞き元気を頂いてます。これからもがんばってください。
japanesetea 日日是好日 japanesetea

ふみさん7月23日

birthdayお誕生日おめでとうbirthday

shineステキな1年を
過ごされますようにshine

コメントを投稿