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2019年5月 8日 (水)

GW明けの水曜日はほろ苦い。

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今日のゲストはドレスコーズ、志磨遼平さん。

2003年結成の毛皮のマリーズで独自の圧倒的なパフォーマンスと音楽性で存在感を示し、2012年からのドレスコーズではバンドからソロユニットへと形を変えながら誰にも真似の出来ない音楽を追求している志摩さん。本日も飄々と登場です。

何度も来た福岡はすっかり馴染みもあり友人も多いとか。

そんな志摩さんにいろいろお話を聞くことができました。


ゲストの出演部分はこちらから→ http://radiko.jp/share/?sid=FMFUKUOKA&t=20190508151613

(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内とプレミアム会員の方が聞くことができます)


印象深かったのは今日のガチャポンの質問「苦い話」。
コンビニのコーヒーをよく買う志摩さんですが、よく置きっぱなしにして帰ってしまうことがよくあるんだそう。コンビニの店員さんもそれはすっかりおなじみのようで、後の異お客さんに「コーヒー忘れていってるみたいですよ」なんて言われても「ああ、いつもなんですよー」と答えられるんだそうです。そんな意外な一面もあるんですねえ。笑ってしまいました。

そんな志摩さんの最新作が、5月1日、まさに新時代が始まるその日にリリースされたニューアルバム「ジャズ」です。jazz

「もうちょっと早く出る予定だったんですが、僕がやること遅くて。元号が発表されて5月1日からって水曜日ですねと。水曜日がCDの発売タイミングですから、だったらそこに合わせりゃ良いんじゃない。って提案して、さらに締切を引き伸ばすことに成功して」

と笑う志摩さん。へー。それにしても曲目に「ニューエラ」新時代って曲があるようにあまりにもピッタリのタイミング。

「コンセプトがありまして。人類が滅びるとして最後にどんな音楽をつくるのか、残すのかってことを想像して、自分なりに作ってみよう。ま『人類最後の音楽』というコンセプトをつくりました」

で、出来上がったアルバムはジプシーの音楽「ロマ」を取り入れて、自分の土地を持たずさまよう終末感と重ねつつ非常にコンセプチュアルでありながら、過去から現在までの音楽をミックスしつつも大衆音楽としての完成度が高い音楽に仕上げました。

前作のアルバム「平凡」では新しいサウンドに取り組みつつ自分語りに陥らない歌詞世界を展開し、その後には『ドレスコーズの≪三文オペラ≫』で劇音楽、ブレヒトとクルト・ヴァイルという偉大な作家にリスペクトを捧げつつシアトリカルなジプシー音楽に初挑戦。

そして両作に続く今作。

「最初から意図したわけではなかったんですが『平凡』が僕にとってエポックで、そこから作り方考え方がかわりましたね。その後の三文オペラも偶然近いものがありまして、初めて知ることも多かったので、ずっと地続きで今回のアルバムなので、僕の好きなデヴィッド・ボウイの『ベルリン三部作』みたいな雰囲気があるなあとは思いましたねえ」

ちんは最近繰り返し聞いていますが、今回は御本人もおっしゃる通り集大成というか素晴らしい一枚だと思います。

the dresscodes TOUR 2019

6月22日(土)福岡BEAT STATION
開場 17:30 / 開演 18:00


「ジプシー・ブラス的な音が再現できる編成で臨もうかなとは思ってますが詳細はまだ決めてないんです」

そう言って申し訳なさそうに言ってくれました。

そんな今回のガチャポンゲストだったんですが、この日の夜は福岡パルコのタワーレコードでインストアイベントが行われました。


スタジオと同じように集まったファンの皆さんを前に、飄々と楽しいお話で会場を温めつつアコースティックギターを抱えて2曲披露。楽しかったですよ。

ありがとうございました。

ドレスコーズ[the dresscodes]オフィシャルサイト(外部リンク)

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今日のメッセージテーマは「苦い話」。

あのー。単なる思いつきで「5月8日はゴーヤの日だから苦い」とか適当に言い始めて決まったんですけど、番組中にリスナーさんから「ホントにそうですよ」と指摘いただいてビックリ。

JA沖縄経済連と沖縄県が1997年に制定した記念日なんだそうです。思いつくことって一緒なのかもね。

ゴールデンウィークで浮かれていましたので、ここらでピシッとビターな話題で引き締めましょうと意図もなくはないです。

今日もたくさんのメッセージをいただきましたが、面白かったですねえ。

大きく2つの方向がありまして、ひとつは「味が苦い」もうひとつは「人生が苦い」。人生って苦いですからね。

苦い味はもっぱらゴーヤと、コーヒーの話題に集中していたように思いますが、中には「傷んでいた食べ物」といった話題もチラホラ。

生理学的定義に基づく味覚のいわゆる五原味「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」に「うま味」。その中でも苦いもの食べて拒否反応がでるのは毒性化合物の摂取を避けるための反応だそうで、要は命が危ないので苦いもんを食べたらウェッとなるんだそうですよ。そういう意味では人として正しい!

ちなみに「辛味」ってのは味ではなくて触覚とかに近い刺激なんだそうで、どっちにしても生命反応に近いみたい。

一方の人生の苦味はなかなか一筋縄ではいかなくって、なかなかに味わい深かったですね。

こっちの苦味はいろいろ種類もありまして、「ほろ苦い」くらいだと切なさと合わさって後々の良き思い出になりそうですが、これが「苦い」となりますと悔しい思いや後悔を伴って暗い影を落とします。さらに「苦々しく」なるとこれからも続きそうな不安を伴いますし、「苦虫をつぶす」と完全にしてやられた辛さも深そう。

まあそんな感じでみなさんのメッセージもかなりビターでありました。

しかし、人生甘いばかりでございませんね。
人としては苦味があったほうが成長できる。そんなふうに昔テレビで誰かが言っていましたけど、やっぱりできればあんまり苦くないほうが良いよね。

ま、そんなふうに思います。はい。
ありがとうございました。

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今日のチンタメは前々回にゲストでお迎えした、Homecomingsの畳野彩加さんが映画の主題歌を担当したというお話。覚えてらっしゃいます?(当該記事

その映画「愛がなんだ」をご紹介しました。
1990年のデビュー以来、数多くのヒット作を生み出している角田光代さんの初期の作品を、インディー映画で名を挙げて数々の話題作を発表している今泉力哉監督が映画化。

ものすごくありそうでものすごく変わったダメ恋愛映画となっています。

簡単に物語を説明すると、28歳の地味なOL山田テルコは友達のような彼氏のような田中マモルのことで頭いっぱい。頻繁に連絡があって頻繁にマモルの家で一夜をともにし彼に尽くして尽くすテルコさんですが、マモルは甘え受け入れるがどうも彼氏と自覚はしていない。イチャイチャベタベタしているようで恋人同士ではないという不思議な距離感の関係を続けているのだが。

そんな話です。
度を越して強烈なテルコの片思い。だけど表立っては自然を装って涙ぐましい努力の連続です。

一方のマモルはそんなテルコの好意を知ってか知らずかつれない態度。
ダメンズですがこちらもよくわかるなあって描写の連続で、近づかれすぎて尽くされすぎるととたんに冷めてくる。そんなマモルも恋をする。しかもその相手はまた別の年上のがさつなバッサバサ女、すみれ。そのすみれにはマモルが尽くしてしまうんです。

そこにもうひとつのカップル、テルコさんの親友葉子とナカハラくん。

こちらはナカハラくんがまるで信者のように尽くしながら、葉子はクールにわかっていてこき使います。

そんなおかしな3つの関係が近づいたり離れたり交錯しながら、淡々とでもユーモラスに大きくうねっていきます。

こうやって書くと、明らかにまともでない3つのカップルの話のようだけど、でも映画の中の生活は至って普通の若者たちです。

人と人との距離感ってホントに難しい。
その最たるものが恋愛ではないでしょうか。

距離感を間違って感情がすれ違うことも、決裂してしまうこともある。

相手がマイナス10なら、こっちはプラス110で埋めてやる。それが空回りを生んだりして。

これだけ見ると共感できないイヤーなヤツばっかりの映画のようでいて、むしろ共感して観てしまうのは今泉監督の抑制がきいた演出と、キャストの見事なアンサンブルです。

誰がなんと言っても前向きに前向きに片思いで突っ走るやりすぎで笑ってしまうテルコさんは朝ドラ『まんぷく』の岸井ゆきの、相手役のマモルには最近ちょい悪い役で光っている『ビブリア古書堂の事件手帖』『スマホを落としただけなのに』の成田凌元乃木坂46の深川麻衣さんの葉子と、きっと誰もが応援したくなるナカガワくん演じる若葉竜也もいいですね。

果たしてテルコさんは幸せになれるのか?
当然そう思うのですが、この映画の素敵なところは「今だってすごく幸せだ」と声高らかに宣言するテルコさんの生き様を通して、「勝手に型にはめて判断することへの反発」を描いているところです。

年齢、性別、幸せ、不幸せ、常識、非常識。

自分のわかりやすく勝手に決めた枠に周囲をハメること。人の幸せは一つではないし、人は一面だけで判断はできない。ましてや人間関係なんて。

最初はイタい若者たちの生態にヒキつつも気がつけばみんな愛おしくなるような素敵な映画でね。

その最後をHomecomingsの「Cakes」が優しく修練させていきます。

久々に気にいった恋愛映画。ちょっとヘンだけど。

今週はここまで。
また次回。

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